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人事・総務の担当者って、社員からのハラスメント相談を受ける側ですよね。でも、「自分自身がハラスメントを受けたら?」――その話、なかなか表に出てこないんですよ。
私は中小企業で人事・総務を7年以上担当しているんですが、妊娠中に上司からアルコールハラスメントを受けた経験があるんですよね。
一般の社員と違って、「相談窓口が自分」「会社情報を知りすぎている」「揉め事を起こす人と思われたくない」など、人事担当者ならではの相談しにくさがあるんですよね…。
今回は、その実体験と、それでも動けた方法、そして経験から職場で変えたことをお伝えします。
人事・総務担当者が「自分のハラスメント」を相談しにくい3つの理由
私が体験して初めて気づいたんですけど、人事・総務担当者がハラスメントを相談するって、一般の社員よりもずっと難しいんですよ。その理由が3つあります。
①相談窓口が「自分自身」だった
多くの中小企業では、ハラスメントの社内相談窓口を人事・総務担当者が担ってることが多いですよね。私が被害を受けた側なのに、相談窓口が自分という状況…。どこに相談すればいいのか、入り口から詰まってしまいました。
②「人事なのに…」という自己矛盾の苦しさ
「人事担当者なのに、自分のことも解決できないの?」と思われるのが怖かったです。社員からの相談に応じる立場のはずなのに、自分が被害者になるなんて、と変な罪悪感すら感じていました。
人事って、聞く仕事なのに、自分のことは誰にも言えない。その矛盾と孤独感は、同じ立場を経験した人にしかわからないと思います。
③会社情報を知りすぎているがゆえのプレッシャー
人事担当として、誰がどんな評価を受けているか、どんな人事異動が予定されているか……さまざまな情報を知ってるんですよね。「揉め事を起こしたら、自分の立場が悪くなるかも」という恐怖は、一般社員よりずっと大きかったです。
「波風を立てたくない」「自分さえ我慢すれば」。そんな思いが、声を上げることへのブレーキになっていました。
【体験談】妊娠中と知っていても「飲め」と言った上司
私は妊娠してから直属の上司にしか妊娠を伝えていませんでしたが、上司から「仕事上影響あるから・・・」という理由で、私の妊娠のことは上司から他の上司にも共有したと、報告を受けていました。
妊娠5ヶ月にさしかかったある日、つわりも落ち着いてきたので、人事担当の私は会社のイベント(休日参加)に参加しました。
形式的な参加で、もちろんお酒は飲まずにいたところ、管理職Aから「一杯くらい大丈夫だろ?」とお酒を強要されました。
「あれ、私の妊娠しているはずだよね?」と思いつつ、「すみません、今お酒飲めないので…」と何度断っても、「付き合いが悪いなあ」「お酒好きだったじゃん」としつこく言われ・・・
飲む振りをしてその場を去り、渡されたお酒は、妊娠の事情を知っている他の人に渡して難を逃れました。
実は、そのイベントは、家族参加OKのイベントだったので、私は子供と一緒で、子供に「ママ、大丈夫?お酒飲んでないよね?」と言われ、泣きそうになりました・・・(家に帰って泣いたけど)。
【葛藤】妊娠中のハラスメントを訴えるかどうか、悩んだ日々
「これはおかしい」と思う反面、
- 今後の仕事に影響が出るのでは?
- 自分が我慢すれば丸く収まるのでは?
という思いも拭えず、会社での立場や今後の仕事のことを考えると、訴えるのは勇気が要りました。
下手に動いて「面倒な人」と思われるのも怖い。
そんなモヤモヤした気持ちを持ちつつ、まずは信頼できる同僚に相談することにしました。
【行動】信頼できる同僚に相談、そして上司に報告
このままではいけないと感じ、職場の信頼できる女性の先輩に相談したところ、
「メモは必ず残して。訴える時はできれば録音も。いざというときのためにね。」
また、会社には通報窓口や社外取締役・監査役との連絡手段もあると教えてくれました。
最終的に、直属の上司に先日の件を報告し、相談。
会社はどちらかというと古い体質の会社で、過去にも上司Aの不適切な発言を社員から声を上げても、会社側は動かなかったことがあったので、
「この件を会社が問題視しないのであれば、親会社の通報窓口に直接相談しようと思っています」とはっきり伝えました。
直属の上司からは「まずは私と社長で聞き取り調査をしてしっかり対応する」と動いてくれることになり、社内調査が始まりました。
【結果】上司は降格処分に
会社からは「面倒な人」と思われるかもしれない不安はありましたが、訴えなかったら正直後悔が残っていたと思うので、自分と赤ちゃんを守るために声を上げて良かったと感じています。
結果として、親会社にも報告が上がり、問題の上司は降格処分に。
社長ら直属上司の立ち会いで、管理職Aから謝罪もありましたが、「酔っていて一切の記憶がない」とのことでした。
(上司Aの酒癖の悪さは聞いていましたが、そもそも会社のイベントで記憶にないほど酔っ払う管理職もどうかと思うし、会社としてもその状況を止めずに野放しにしていた状況は改めてヤバイなと・・・)
後日、管理職Aからはお詫びの品を持ってこられました。
断ればまた何か言われそうだったので、仕方なく受け取りましたが、内心は複雑でした。
解決しても残る後味の悪さ|育休あけの職場復帰が正直怖い
アルハラの件の処分が下され、表面上は解決しました。
一部の人しか処分内容を知らないとはいえ、小さい会社なので職場では管理職Aとも当然仕事をするし、妊娠・出産を理由に特別扱いと思われたくないけど、気まずさが残ってしまったのも事実です。
もう少しで産休に入りますが、すでに育休明けの復帰が正直怖いです。
それでも、仕事は好きだから、なんとか前向きに考えようとは思っていますが、育休の間に自分自身の本当にしたいこともゆっくり整理していこうと思います・・・
この経験から、私が職場で変えたこと
自分がハラスメントを受けて、強く思ったことがあります。
「相談できる場所があるとわかっていれば、もっと早く動けた」ということです。
私の会社には相談窓口はあったものの、社内での周知が十分ではありませんでした。「そんな窓口があること自体、知らなかった」という社員も少なくないはずです。
この経験をきっかけに、私は相談窓口の周知活動を始めました。
- 社内誌に相談窓口を掲載:定期発行している社内誌に、外部・内部の相談窓口を定期的に掲載するようにしました。目にするたびに「こんな窓口があるんだ」と知ってもらえるように。
- 更衣室前にチラシを掲示:社員が毎日必ず目にする更衣室の前に、相談窓口のチラシを掲示しました。一人でもやもやしやすい場所に置くことで、悩んでいる人の目に届きやすくなることを意識しました。
「相談していいんだ」「ここに連絡できるんだ」と知るだけで、行動の第一歩を踏み出しやすくなります。
人事担当者として自分が相談できなかった経験があるからこそ、「相談しやすい環境を整えること」の大切さを身をもって学びました。
今も、更衣室の前を通るたびにチラシが目に入ります。あの時の自分に向けて貼った気持ちもあります。「あなたは一人じゃないよ」って。
【最後に】妊娠中にハラスメントを受けたら、冷静に「証拠を残して相談」
最後に、繰り返しになってしまいますが、私の経験を踏まえて妊娠中のアルハラ対処法をまとめます。
- 感情的にならず、記録(メモ・録音)を残す
- 信頼できる同僚や、別の上司に相談する
- 社内に通報窓口がある場合は利用を検討
- 問題を放置せず、自分自身を守る行動を
妊娠中の職場ハラスメントの対処法
| ステップ | やること |
|---|---|
| ①記録 | 日時・内容・発言をメモ。LINEやメールがあれば保存。 |
| ②相談 | 信頼できる同僚や家族に共有して味方を増やす。 |
| ③報告 | 社内の相談窓口(人事・総務)に正式に報告。 |
| ④外部相談 | 必要に応じて労働局や弁護士へ。匿名相談も可能。 |
私の場合は、社内の相談窓口の担当者が自分が担当だったために、上司に相談するしか他ありませんでした(泣)
記憶を元にメモを詳細に記録に残し、上司への報告はそのメモと合わせて報告をしました。
妊娠中のハラスメント相談窓口
| 種類 | 窓口名 | 内容 |
|---|---|---|
| 行政機関 | 労働局「総合労働相談コーナー」 | 全国どこからでも無料相談可能 |
| 法律相談 | 弁護士ドットコム | 初回無料相談あり。内容証明の書き方も教えてくれる |
| NPO等 | NPO法人POSSE など | 若者や妊婦の職場トラブルに詳しい団体 |
➡️ 厚生労働省 総合労働相談コーナー
➡️ 弁護士ドットコムで無料相談
「私さえ我慢すれば…」と思わないでください。
私も妊婦健診で助産師さんにも言われましたが、あなたの体と未来の赤ちゃんを守るのは、あなたしかいません。
「我慢すればいい」
「波風を立てたくない」
そう思っていた私も、誰かに相談し、行動したことで自分を守ることができました。
もし今、あなたが同じように悩んでいるなら、一人で抱え込まず、まずは小さな相談から始めてみてください!


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