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お疲れ様です!今日も訪問してくださり、ありがとうございます^^
毎年10月下旬から11月中旬ごろになると、協会けんぽから「被扶養者資格再確認」の封筒が会社に届きます。
社員の扶養に入っているご家族が、今も扶養の条件を満たしているかを確認して返送する、年に一度の作業です。
私も総務として、何度かこの封筒を開けてきました。
ただ、令和7年度(2025年度)からこの作業は中身が変わっています。
対象になる人が絞り込まれて、会社によっては封筒そのものが届かなくなりました。
健康保険の被扶養者資格再確認の封筒、そろそろ来る時期ですよね。前に担当したときと同じつもりで身構えているんですが、令和7年度から対象者の選び方が変わったという話も聞いて…。何がどう変わったのか分からないまま待っている状態です。
扶養に入っている家族が、全員リストに載ってくるわけではありません。
18歳未満の子どもは、前から対象外だったからです。
そこからさらに、令和7年度(2025年度)は扶養を外れる可能性が高い3つの類型だけに絞られました。
絞り込みが二段階で進んだので、今は対象者がいない会社に封筒が届きません。
以前と同じつもりで待っていると、届かないことに気づいてから慌てることになります。
この記事では、令和8年度(2026年度)の日程から被扶養者状況リストの書き方までを、実際にやる順番に並べています。
あわせて、リストが届かない会社があること、返送したあとに総務のほうがむしろ忙しくなること、年収の壁の証明が同じ人には2回までしか使えないこと…ぜひ参考にしてくださいね!
- 健康保険の被扶養者資格再確認を初めて担当する総務の方
- 前に担当したときと届いたものが違って戸惑っている方
- 被扶養者状況リストの書き方と提出期限を確認したい方
- 扶養を外したあとに何をすればいいか分からない方
【結論】被扶養者資格再確認は令和7年度から対象者が絞られた
健康保険の被扶養者資格再確認は、令和7年度(2025年度)から対象者の選び方が変わりました。
被扶養者資格再確認でよく聞かれるのは、この8つです。
| よくある疑問 | 答え |
|---|---|
| 誰が対象になるの? | 扶養を外れる可能性が高い3類型だけ(令和7年度から) |
| リストが届かないのはなぜ? | 対象者がいない会社には送られない。異常ではない |
| 令和8年度の発送はいつ? | 2026年10月26日〜11月13日(予定) |
| 提出期限は? | 2026年12月11日(金)(予定) |
| リストは電子で出せる? | 出せない。被扶養者状況リストは郵送のみ |
| 添付書類は必要? | 原則不要。一時的な収入変動の事業主証明だけ添付 |
| 結果通知は来る? | 来ない |
| 出さないと罰則がある? | 罰則の定めは確認できない。後日、勧奨が来る場合がある |
被扶養者資格再確認は、協会けんぽが健康保険法施行規則第50条に基づいて毎年度おこなっているものです。
扶養に入っている家族が、今もその条件を満たしているかを会社ごしに確認する作業になります。
①対象は扶養を外れる可能性が高い3類型だけになった
被扶養者資格再確認の対象になるのは、次の3つのどれかに当てはまる被扶養者です。
①健康保険の資格が重複している可能性が高い方
②同居が扶養認定の要件となっている続柄の方のうち、被保険者と別居している可能性が高い方
③前年中の課税収入額が一定の金額を超過している方
③の金額は年齢や続柄で変わります。原則は130万円で、60歳以上は180万円、19歳以上23歳未満(被保険者の配偶者を除く)は150万円が基準です。協会けんぽの公式通知でも、金額を固定せず「一定の金額」とだけ書かれています。年齢ごとの基準は後の章でまとめています。
③については、18歳未満の方と、直近で扶養に認定されたばかりの方は除かれます。
認定したばかりの人をもう一度確認しても意味がないので、外してある形です。
つまり載っているのは、協会けんぽが手元のデータを見て「この人はもう扶養から外れているかもしれない」と判断した人だけになります。
②絞り込みは二段階で起きている
「令和6年度までは扶養家族の全員が対象だった」と書かれているのをよく見かけますが、正確ではありません。
令和6年度(2024年度)までも、4月1日時点で18歳未満の被扶養者と、その年の4月1日以降に扶養に認定された人はリストに載りませんでした。
つまり、もともと載っていたのは18歳以上の被扶養者だけです。
そこからさらに令和7年度(2025年度)に3類型へ絞り込まれたので、二段階で対象が狭くなっている形になります。
この2段階を知らないと、届いたリストの人数が社内の扶養家族の数とまったく合わないことに戸惑います。
③対象者がいない会社にはリストが届かない
被扶養者状況リストは、3類型に当てはまる被扶養者が1人もいない会社には送られません。
協会けんぽも「再確認の対象者がいない場合は、被扶養者状況リストはお送りいたしません」とはっきり書いています。
届かないのは、忘れられているからでも、郵便トラブルでもありません。
社員に扶養家族がいる会社でも、全員が条件を満たしていれば1通も来ない年があります。
④絞り込みで扶養解除は3倍に増えた
対象者を絞ったことで、扶養から外れた人の数はむしろ増えました。
令和6年度(2024年度)の実施で扶養解除になったのは全国で約6.4万人です。
令和7年度(2025年度)は約18.9万人になりました(令和8年3月31日現在)。
送る数を減らしたのに、解除された人は3倍近くになっています。
リストに名前が載っている人は、協会けんぽのデータ上、扶養資格に変更がある可能性が高いと考えられた人です。
令和6年度までのように「ほとんどが変更なしで終わる作業」だと思って構えると、思ったより手続きが発生します。
私が最後に担当した令和6年度に届いたリストに載っていたのは、5人くらいでした。
正直、少ないなと思った記憶があります。
私の会社は社員全体の約6割に扶養家族がいるので、もっと分厚い紙が来るものだと身構えていたからです。
数が合わないように見えますが、これが二段階の絞り込みの結果です。
18歳未満の子どもを扶養に入れている社員が多い会社だと、その時点で大半がリストから消えます。
そこからさらに3類型へ絞られた今は、5人よりもっと少なくなる会社が出てきます。
なお私は令和7年度(2025年度)は育休中で、会社には封筒が届きましたが自分では一度も触っていません。
なので、令和7年度からの新しいやり方を、実際にやってみた話としては書けません。
ここから先は、協会けんぽの公式資料を読んで分かったことをまとめています。
被扶養者資格再確認の令和8年度の日程と届くもの
令和8年度(2026年度)の被扶養者資格再確認は、10月26日から順次発送される予定です。
発送は10月26日から11月13日まで!提出期限は12月11日
令和8年度の日程は次のとおりです。
| 項目 | 令和8年度(2026年度)予定 | 令和7年度(2025年度)実績 |
|---|---|---|
| 発送 | 10月26日〜11月13日 | 10月下旬から順次 |
| 会社に届くころ | 11月上旬〜中旬 | 11月上旬〜中旬 |
| 提出期限 | 12月11日(金) | 12月12日(金) |
| 送付先 | 約36万事業所 | ー |
令和8年度の日程は2026年9月3日時点で協会けんぽの一般向けサイトに掲載されていないため、あくまで予定です。
封筒を待つ前に、協会けんぽ「被扶養者資格の再確認について」(公式サイト)で最新の日程を必ず確認してください。
日程は毎年少しずつずれるので、去年の日付をそのまま社内のスケジュールに入れないほうが安全です。
発送月と提出期限の月がずれている
被扶養者資格再確認は「10月から11月までの作業」と説明されることがありますが、それは発送の話です。
会社に届くのが11月上旬から中旬で、提出期限は12月です。
令和7年度でいうと、発送が10月下旬から順次、到着が11月上旬から中旬、提出期限が12月12日(金)でした。
手元にある期間は、実質1か月ちょっとです。
しかもその1か月は年末調整と完全に重なります。
社員に聞いて回る時間を後ろに寄せると、両方まとめて詰まるので、届いた週のうちに動き出すのが結局いちばんラクでした。
封筒に入っている5点
協会けんぽから届く封筒の中身は5点です。
①被扶養者状況リスト(単票)
②リーフレット(確認方法とリストの記入方法の案内)
③被扶養者調書兼異動届(扶養解除になる人がいる場合に使う)
④案内チラシ
⑤協会けんぽ(私書箱)返信用封筒
④のチラシは年によって内容が変わります。
令和7年度(2025年度)はマイナ保険証の利用促進チラシでしたが、令和8年度(2026年度)は電子申請をすすめるチラシが入る予定です。
中身が去年と違っても、リストの書き方が変わったわけではないので気にしなくて大丈夫です。
被扶養者状況リストは、以前の複写式ではなく単票になっています。
書き損じたときに下まで写らないので気は楽ですが、控えが自動で残らないぶん、返送前にコピーを取っておくのがおすすめです。
そもそも被扶養者資格再確認で扶養から外れる人が出るのは、入社したときの扶養の登録がそのままになっているケースが多いです。
入社時に何をどこまで確認しておけばよかったのかを一覧にしてあるので、あわせて見ておくと来年から人数が減ります。

健保組合は時期も呼び方も違う
被扶養者資格再確認は、協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入している会社に届くものです。
健康保険組合の会社は、同じ趣旨の確認を「検認」「被扶養者資格確認調査」といった別の名前で呼ぶことが多く、実施する時期も組合ごとに違います。
課税証明書や住民票などの添付を求める組合もあります。
時期も必要書類も組合ごとに決まっているので、ここで一般化して書けることがありません。
健保組合の会社は、自社の組合から届く案内を必ず確認してください。
被扶養者状況リストが届かないときに確認すること
被扶養者状況リストが届かない会社は、令和7年度(2025年度)から普通にあります。
対象者がゼロなら届かないのが正常
被扶養者状況リストが届かない理由は、3類型に当てはまる被扶養者が1人もいなかったからです。
協会けんぽのFAQにも、関係会社のあいだで届く事業所と届かない事業所がある理由として、対象者がいない場合は送付しないと書かれています。
紛失でも、会社が忘れられているのでもありません。
むしろ「今の登録で問題が見つからなかった」というサインなので、届かない年は何もしなくて大丈夫です。
過去の記憶で全員分を確認しなくていい
令和6年度までを知っている人ほど、「載っていない人も念のため聞いておこう」と動いてしまいます。
ただ、令和6年度までのリストも扶養家族の全員が載っていたわけではありません。
4月1日時点で18歳未満の子どもと、その年の4月1日以降に認定された人は、前から対象外でした。
もともと「載っていない被扶養者がいるのが普通」だったところに、令和7年度から3類型の絞り込みが重なった形です。
協会けんぽのFAQでは、現在扶養に認定されているのに被扶養者状況リストに載っていない人がいる場合について、「追記の必要はありません」と書かれています。
つまり、リストに載っている人だけ確認すれば作業は終わりです。
全員に扶養の状況を聞いて回る必要はありません。
ひとり総務にとっては、増えない仕事の話がいちばんありがたいと思うので、ここははっきり書いておきます。
私は令和7年度が育休中だったので、変わったあとのリストを自分で書いたことがありません。でも資料を読んで、いちばん「ラクになったな」と思ったのがここでした。載っていない人は放っておいていい、と公式に書いてあるのは大きいです。
もちろん、扶養から外れる事実を会社が把握しているのに放置していいという意味ではありません。
社員から「子どもが就職しました」と聞いている場合は、リストに載っていなくても通常の被扶養者異動届で手続きをしてください。
再確認の作業として、全員に聞き直す必要はありません。
それでも心配なら協会けんぽの支部へ聞く
被扶養者資格再確認の問い合わせ先は、年金事務所ではなく協会けんぽの都道府県支部です。
受付時間は平日の8時30分から17時15分までです(土日祝を除く)。
なお令和7年度に設けられていた扶養再確認専用ダイヤルは、令和8年2月27日で終了しています。
実施期間中は年度ごとに専用の窓口が案内されることがあるので、封筒が届いたらリーフレットに書かれている番号を先に見てください。
電話をするときは、事業所整理記号と事業所番号を手元に置いておくと話が早いです。
支部の電話番号は、協会けんぽ「都道府県支部」(公式サイト)に一覧でまとまっています。
自社が加入している支部は、健康保険証や資格確認書に書かれている保険者名でも確認できます。
顧問社労士がいるならリストを直送してもらえる
被扶養者状況リストは、社労士事務所へ直接送ってもらう方法があります。
社労士が事前に事業主から承諾を得たうえで、協会けんぽの支部へ誓約書を提出しておく仕組みです。
締切は夏のうちで、令和7年度(2025年度)は8月8日(金)まででした。
締切の日付は年度ごとに変わるので、来年に向けて検討するなら、夏前に支部の案内を見ておいてください。
社労士に直送してもらっている場合は、会社に封筒が届かないのが当たり前になります。
「届かない」の原因がこれのこともあるので、顧問社労士がいる会社は一度確認してみるといいと思います。
被扶養者の確認は文書と口頭のどちらでもいい
被扶養者資格再確認では、事業主が被保険者に扶養の状況を確認することになっています。
聞き方は文書でも口頭でもいい
協会けんぽが求めているのは、事業主が社員に確認をして、その結果を被扶養者状況リストに書くことです。
聞き方の書式は指定されていません。
文書で確認したい会社向けに「被扶養者資格再確認調査票」という様式が協会けんぽのホームページに用意されていますが、これは使いたい会社が使うものです。
口頭で聞いて、そのままリストに書いても問題ありません。
社員が10人いない会社で、わざわざ調査票を印刷して配って回収して…とやると、それだけで数日つぶれます。
確認するのは4つの観点だけ
社員に聞くときに見るのは、次の4つです。
①ほかの健康保険に加入していないか(就職して社会保険に入っていないか)
②同居が条件になる続柄の家族が、別居していないか
③被扶養者の年収が収入基準(原則130万円、60歳以上は180万円、19歳以上23歳未満で被保険者の配偶者を除く場合は150万円)未満で、同居なら被保険者の年収の半分未満か。別居なら仕送り額より少ないか
④収入基準を超えている場合、その原因が人手不足による労働時間の延長など一時的なものか
リストに載っている人は、この4つのどれかで引っかかった可能性がある人です。
なので、どの類型で載っているのかを見てから聞きにいくと、質問が1つか2つで済みます。
年収が半分以上でも扶養から外れるとは限らない
③の「同居なら被保険者の年収の半分未満か」には、続きがあります。
被扶養者の年収が被保険者の半分以上であっても、収入基準より低くて被保険者の年収を上回らない場合は、総合的に判断して被扶養者と認められることがあります。
半分を超えていたからという理由だけで、その場で扶養から外すと決めないでください。
パートで働く配偶者の収入が増えてきた家庭だと、ここに当てはまることがあります。
判断に迷ったら、協会けんぽの都道府県支部に確認するのが安全です。
収入を確認するときに見せてもらう書類
社員に収入を確認するとき、何を見せてもらえばいいのかはリーフレットに書かれています。
①給与で働いている場合:直近3か月分の給与明細のコピー、離職票のコピー
②年金を受け取っている場合:直近の年金額改定(振込)通知のコピー
③別居していて仕送りをしている場合:送金者名・受取人名・仕送り額が分かる預金通帳の写し、振込明細書、現金書留の控えの写しなど
そして大事なのが、これらの書類を協会けんぽへ提出する必要はないということです。
会社が確認するために見せてもらうだけなので、集めて保管しておく必要もありません。
課税証明書を取り寄せてもらうような、重い書類も求められていません。
そのまま使える社員への確認メール文例
対象者が多くて直接聞いて回れない会社向けに、そのまま使える文例を置いておきます。
件名:健康保険の扶養に入っているご家族の確認について(〇月〇日まで)
お疲れ様です。総務です。
協会けんぽから健康保険の被扶養者資格再確認の書類が届きました。
下記のご家族について、今も扶養の条件を満たしているかご確認のうえ、〇月〇日(〇)までに総務までご返信ください。
・対象のご家族:〇〇 〇〇さん(続柄:〇〇)
【確認していただきたいこと】
①就職などで、ご本人がほかの健康保険に加入していませんか
②同居していることが条件のご家族の場合、今も同居していますか
③今年の収入が130万円(60歳以上は180万円)を超える見込みはありませんか
※19歳以上23歳未満のお子様(配偶者を除く)は基準が150万円になります
①〜③のいずれにも当てはまらない場合も、「変更ありません」とご返信ください。
当てはまるものがある場合、または判断に迷う場合は、その内容をご返信ください。
ポイントは、対象者だけに送ることと、変更の有無にかかわらず必ず返信をもらうことです。
「該当がなければ返信不要」にすると、メールを見ていないだけの人と、確認して問題なかった人の区別がつきません。
協会けんぽも、全対象者の確認を終えたうえで提出するよう求めています。返信がないまま「変更なし」で出してしまうと、確認していない人まで確認済み扱いになってしまいます。
とはいえ、全社員に送って全社員から返事をもらう形にすると、督促だけで期限が来ます。
仕送りの確認書類は直近1か月分でいい
別居している家族が対象になっている場合は、仕送りをしていることを確認します。
必要なのは、直近の仕送りをしたときの預貯金通帳や現金書留の控えのコピーです。
送金者名・受取人名・仕送り額が分かるものであれば足ります。
1年分をそろえる必要はなく、協会けんぽのFAQでも「直近1か月分で差し支えありません」と書かれています。
しかも、別居している被扶養者が学生の場合は、仕送りの確認そのものが不要とされています。
下宿している大学生の子どもを扶養に入れている社員には、通帳のコピーを頼まなくて大丈夫です。
そして知らない人が多いのが、この2つです。
①通帳のコピーは、仕送りと関係のない箇所をマスキング(黒く塗りつぶす)してよい
②事業主が確認したあとの書類は、協会けんぽへ提出しなくてよい
社員に「通帳のコピーをください」と言うのは、正直かなり気が引ける依頼です。
塗りつぶしていいことを先に伝えるだけで、頼むほうも頼まれるほうもだいぶ気が楽になります。
集めた書類は会社で確認したら終わりなので、返信用封筒に入れて送らないよう気をつけてください。
16歳未満は収入の確認がいらない
16歳未満の被扶養者は、収入要件の確認が不要です。
確認するのは、資格の重複と同居要件だけになります。
私が令和6年度に担当したときは、リストに載っていたのが5人くらいだったので、社員のところへ直接聞きに行きました。
紙を配ることも、メールを出すこともしていません。
その場で「今も扶養に入ってますよね」「収入変わってないですか」と聞いて、席に戻ってリストに書いただけです。
人数が少ないうちは、これがいちばん早いと思います。
なお扶養の確認で家族の情報を社員に聞くときは、どこまで聞いていいかで一度手が止まります。
マイナンバーと家族情報は集めていい範囲が決まっているので、確認のメールを出す前に見ておくと安心です。

被扶養者状況リストの書き方と3つのチェック欄
令和7年度までの被扶養者状況リストは、チェック欄が3つあって、どれかひとつを選ぶ形になっていました。
| 社員の状況 | チェックする欄 | 追加でやること |
|---|---|---|
| 引き続き扶養に入っている | 変更なし | なし |
| 扶養から外れる(まだ届出をしていない) | 被扶養者調書兼異動届を添付 | 調書兼異動届に記入して同封 |
| すでに日本年金機構へ届出済 | 日本年金機構へ届出済 | 届出日を記入 |
令和8年度については、この記事の時点でまだ実物のリストが手元にありません。
協会けんぽが社会保険労務士会あてに出した令和8年度の実施要領には「確認区分欄なし」と書かれていて、様式が変わる可能性があります。
考え方(変更なしか、扶養を外すか、届出済かを伝える)自体は変わらないはずですが、記入欄の形が違うかもしれません。
届いたリストに印刷されている案内を優先して、迷ったときだけこの章を参考にしてください。
①変更なしにチェックする場合
社員に確認して、今も扶養の条件を満たしていた場合は「変更なし」に☑をします。
これで、その人の分は終わりです。
扶養から外れる人が1人もいなかった会社も、被扶養者状況リストは提出します。
変更がない年でも毎年提出が必要なので、「何もなかったから出さなくていい」にはなりません。
②被扶養者調書兼異動届を添付する場合
扶養から外れる人がいて、まだ日本年金機構へ届出をしていない場合は「被扶養者調書兼異動届を添付」に☑をします。
そのうえで、同封されている被扶養者調書兼異動届(解除用)に記入して、リストと一緒に返送します。
この様式は被保険者ごとに1枚です。
扶養から外れる家族がいる社員が3人いれば、3枚必要になります。
書くのは、被保険者と対象の家族の情報、扶養でなくなった日、その理由です。
扶養でなくなった日は理由によって決まっているので、次の章にまとめています。
なお被扶養者調書兼異動届(解除用)は、この再確認のときの扶養解除専用の様式です。
家族を追加したいときや、氏名を変更したいときには使えません。
③日本年金機構へ届出済にチェックする場合
すでに資格喪失届や被扶養者異動届を日本年金機構へ出している場合は「日本年金機構へ届出済」に☑をして、届出日を書きます。
被扶養者状況リストは基準日時点のデータで印刷されているため、その直前に出した届出は反映されていません。
令和7年度なら基準日は2025年9月13日でした。
9月に扶養を外す届出をしていても、処理が間に合っていなければ名前が印字されてきます。
このパターンは、書き方さえ分かってしまえば1分で終わります。
添付書類は原則いらない
被扶養者状況リストの提出時、添付書類は原則として不要です。
例外は1つだけで、年収が130万円以上になった原因が人手不足による労働時間の延長など一時的なものである場合の事業主証明です。
収入を証明するために課税証明書を集めたり、通帳のコピーを同封したりする必要はありません。
事業主欄の記入はリストの1枚目だけでいい
被扶養者状況リストが複数枚になった場合、事業所名称などの事業主欄は1枚目だけの記入で足ります。
全部の紙に会社名と代表者名を書いていくのは、地味ですが時間を取られる作業です。
なお事業所の所在地や名称、事業主の氏名が変わっている場合は、変更後の情報を書きます。
ただしリストに新しい情報を書いても、登録されている事業所情報は更新されません。
変更の届出が済んでいない場合は、日本年金機構へ別途手続きをしてください。
印字された氏名や生年月日が間違っていたら別の届出が必要
被扶養者状況リストに印字されている氏名・生年月日・続柄などが間違っている場合、リストに正しい内容を書いても直りません。
同封されている被扶養者調書兼異動届(解除用)でも訂正できません。
通常の被扶養者異動届で、日本年金機構へ訂正の届出をする必要があります。
ちなみに、書き間違えたときは修正液ではなく二重線で消して、正しい内容を書けば大丈夫です。
開封のときに紙が破れてしまった場合も、テープで補修して提出して差し支えないとされています。
扶養でなくなった日は理由によって変わる
被扶養者調書兼異動届に書く「扶養でなくなった日」は、理由ごとに決まっています。
| 理由 | 扶養でなくなった日 |
|---|---|
| 収入が増えた | 事実発生日(例:時給が上がった日)※不明なら申出日 |
| 就職した | 就職年月日 |
| 亡くなった | 死亡日の翌日 |
| 離婚した | 離婚年月日 |
| 75歳になった | 75歳の誕生日 |
| 海外特例要件に当てはまらなくなった | 事実発生日 |
死亡だけ翌日になる
亡くなった場合の扶養でなくなった日は、死亡日ではなく死亡日の翌日です。
ほかの理由はすべて事実が起きた当日なので、ここだけ1日ずれます。
日付を1日間違えると保険証の使える期間が変わってしまうので、記入前にもう一度見てください。
扶養家族が亡くなったときは、扶養を外す日が翌日になるだけでなく、家族埋葬料の請求も出てきます。
社員本人が亡くなった場合は手続きの数がさらに増えるので、そのときの流れをまとめてあります。

収入増は事実発生日がわからなければ申出日でいい
収入が増えて扶養から外れる場合、扶養でなくなった日は事実発生日です。
とはいえ実務では、「いつから130万円を超えたのか」を正確に特定できないことのほうが多いです。
時給が上がった日がはっきりしていればその日ですが、パートのシフトが少しずつ増えていったケースだと、どこが境目なのか誰にも分かりません。
協会けんぽのFAQでは、日付が不明な場合は申出日を記入すると書かれています。
社員から「扶養を外れます」と申し出があった日を書けばいいので、そこで作業が止まることはありません。
電子申請できるのはリストではなく異動届のほう
被扶養者資格再確認のリストは、電子申請では提出できません。
被扶養者状況リストは郵送のみ
被扶養者状況リストと被扶養者調書兼異動届(解除用)の提出先は協会けんぽで、同封の返信用封筒で郵送します。
協会けんぽ自身が扶養解除の手続きについて電子申請をすすめているので、リストごと電子で出せると思ってしまいがちです。
電子で出せるのは扶養を外す届出のほうだけで、リストそのものは紙で返すしかありません。
電子申請できるのは扶養を外す異動届
扶養から外れる人がいる場合、協会けんぽは日本年金機構への電子申請による被扶養者異動届をすすめています。
e-Govや届書作成プログラム、市販の労務ソフトから提出できます。
このときのあて先は協会けんぽではなく、日本年金機構です。
電子申請で異動届を出した場合、協会けんぽへ提出するのは被扶養者状況リストと、持っている場合の資格確認書などになります。
紙で出す場合は、被扶養者状況リストに被扶養者調書兼異動届を添えて協会けんぽへ送ります。
急ぐなら年金機構へ直接出してリストは「届出済」にする
被扶養者調書兼異動届を協会けんぽへ提出した場合、決定通知書が返ってくるまでに1か月から2か月かかります。
社員がすぐに国民健康保険へ入りたい場合、この待ち時間がそのまま迷惑になります。
急ぐときは、通常の被扶養者異動届を日本年金機構の事務センターへ直接提出してください。
そのうえで、被扶養者状況リストは「日本年金機構へ届出済」に☑をして、届出日を書きます。
同封されている調書兼異動届を使わなければいけない決まりはありません。
扶養を外す人が1人でもいて、その人が年内に国保へ入る予定なら、最初から年金機構へ直接出すほうが早く終わります。
返信用封筒に他の書類を同封しない
返信用封筒に使えるのは、被扶養者状況リストと被扶養者調書兼異動届だけです。
保険給付の申請書や任意継続の申請書を一緒に入れないでください。
返信用封筒のあて先は東京都内の郵便私書箱なので、ほかの申請書を入れると支部に届くまでに大幅に時間がかかります。
給付の申請は急いでいることが多いので、ここは事故になりやすいところです。
まとめて封筒に入れたくなる気持ちは分かるのですが、別の封筒で支部へ送ってください。
紙が多い会社はデータでの提供を頼める
被扶養者が多くてリストが何枚にもなる会社は、被扶養者情報をCD-RまたはDVD-Rでもらうことができます。
希望する場合は、封筒に案内されている専用のコールセンターへ連絡します。
社内の台帳と突き合わせる作業がある会社だと、紙を1行ずつ目で追わなくて済むぶんかなり楽になります。
被扶養者資格再確認を返したあとに総務がやること
被扶養者資格再確認は、リストを返送したら終わりではありません。
扶養から外れる人が1人でも出ると、そこから先のほうがむしろ手間がかかります。
①配偶者を外すなら国民年金3号の種別変更が必要
国民年金の第3号被保険者だった配偶者を扶養から外す場合、健康保険の手続きとは別に、国民年金の種別変更が必要になります。
第1号被保険者になる場合の手続き先は、住民票のある市区町村役場です。
会社では手続きできません。
ここを案内しないと、社員はまず気づきません。
会社が健康保険の手続きをしてくれたから全部終わったと思って、国民年金が未納のまま何か月も過ぎることがあります。
社員に渡す一言メモを置いておきます。
(扶養から外れる配偶者がいる社員へ)
〇〇さんの健康保険の扶養から外れる手続きは、会社で進めます。
ただし国民年金の切り替えは、会社ではできません。
お住まいの市区町村役場の国民年金の窓口で、ご本人が手続きをしてください。
・持ち物:年金手帳または基礎年金番号がわかるもの、本人確認書類
・タイミング:扶養から外れた日以降、できるだけ早く
・あわせて国民健康保険の加入手続きも同じ役所でできます
不明な点は、市区町村役場の国民年金担当か、管轄の年金事務所へお問い合わせください。
配偶者の扶養と国民年金3号の話は、産休や育休に入るときにも出てきます。
休みに入る社員がいる年は再確認の時期と重なることがあるので、会社がやることを時系列で確認しておくと落ち着いて処理できます。

②決定通知書は1か月から2か月かかる
被扶養者調書兼異動届を協会けんぽへ提出した場合、被扶養者(異動)決定通知書が届くまでに1か月から2か月かかります。
協会けんぽで内容を確認したあと、日本年金機構で審査と入力をするためです。
提出が12月なら、通知書が来るのは早くて1月、遅ければ2月です。
この間、国民健康保険の加入手続きに必要な書類がそろわず、手続きが進めにくくなる場合があります。
「まだですか」と何度も聞かれる時期が来るので、渡すときに目安を伝えておくと催促が減ります。
③決定通知書が資格喪失証明に使えるかは市区町村へ確認
日本年金機構から届く被扶養者(異動)決定通知書が、国民健康保険の加入手続きで資格喪失証明として使えるかどうかは、市区町村によって違います。
協会けんぽのFAQでも「加入先の市区町村へお問い合わせください」となっていて、一律の答えがありません。
社員本人から役所に確認してもらうのがいちばん確実です。
会社が「これで入れますよ」と言い切ってしまうと、窓口で断られたときに面倒なことになります。
④保険証は令和7年12月2日から自己廃棄でよくなった
従来の健康保険証は令和7年(2025年)12月1日で有効期限が切れました。
令和7年12月2日以降、被保険者証は自己廃棄して差し支えないとされています。
以前は扶養を外すときに保険証を回収して添付し、回収できなければ「健康保険 被保険者証回収不能届」を出していました。
その回収も回収不能届も、被保険者証については不要になっています。
扶養を外すときは保険証を返してもらうものだと思って、社員に「カードを持ってきてください」と言ってしまいました…。今はもう返さなくていいんですね。
保険証を回収して返却する、と書いてある解説はまだたくさん残っています。
古い手順のまま社員に依頼すると、家じゅうを探させることになるので気をつけてください。
⑤資格確認書は今も回収が必要
保険証と混同されがちですが、資格確認書は今も回収が必要です。
有効期限内の資格確認書を持っている家族を扶養から外す場合は、会社が回収して、被扶養者調書兼異動届に添えて提出します。
回収できない場合は「健康保険 資格確認書回収不能届」を日本年金機構のホームページからダウンロードして添付します。
高齢受給者証や限度額適用認定証を持っている場合も同じように添付します。
届出を出したあとに資格確認書が出てきた場合は、その旨のメモを付けて協会けんぽの都道府県支部へ返却してください。
⑥家族手当をいつから止めるかは社内規程で決まる
家族手当(扶養手当)をいつから止めるかは、就業規則や賃金規程に書いてある「扶養家族の範囲」の書き方で決まります。
健康保険の扶養を基準にしている会社もあれば、所得税法上の扶養を基準にしている会社もあります。
規程に何も書いていない会社が、実はいちばん多いと思います。
私の会社で実際に扶養から外した人が出たときは、社員に状況を確認したあと、顧問社労士にも共有して確認してから外しました。
家族手当は、扶養から外れた月から止めています。
これは私の会社の運用であって、どの会社もそうすべきという話ではありません。
規程に書いていないまま止めると、あとから「なぜその月からなのか」を説明できなくなります。
止める月をその場で決めた会社は、この機会に規程を見ておくのがおすすめです。
⑦年末調整の扶養控除とは別の話
健康保険の扶養と、所得税法上の扶養は別のものです。
健康保険は年収130万円(60歳以上は180万円)などで判断しますが、所得税の扶養控除は別の要件で決まります。
協会けんぽのFAQでも、所得税法上の扶養となっている人についても健康保険の要件で別に確認が必要だと書かれています。
健康保険の扶養を外した社員は、同じ年の年末調整でも扶養控除の欄が変わります。
被扶養者資格再確認の提出期限が12月11日で年末調整とほぼ同時期なので、扶養控除等申告書を回収する前に流れを押さえておくと二度手間になりません。

年収の壁の事業主証明は同じ人に2回までしか使えない
年収の壁・支援強化パッケージの事業主証明は、同じ被扶養者について連続2回までしか使えません。
数えるのは年ではなく同じ人についての回数
令和5年(2023年)10月に始まった仕組みで、人手不足による労働時間の延長などで一時的に年収が130万円を超えても、事業主が証明すれば扶養のままでいられます。
ただし使えるのは連続2回までです。
ここで間違えやすいのが、この2回を何で数えるのかというところです。
会社ごとに「令和◯年から数えて3年目」と決まっているわけではありません。
被扶養者ひとりひとりについて、その人の証明を何回出したかで数えます。
| その人が収入基準を超えた回数 | 事業主証明 | 結果 |
|---|---|---|
| 今年がはじめて | 使える(1回目) | 扶養のまま |
| 2年続けて超えている | 使える(2回目) | 扶養のまま |
| 3年続けて超えている | 使えない | 扶養解除の手続きが必要 |
つまり、去年もおととしも証明を出していて、今年も収入基準を超えてしまった人が、扶養から外れることになります。
リーフレットにも「過去2年で2回、一時的な収入変動に係る事業主の証明を提出しており、今回も超過している場合は、扶養解除のお手続きを行ってください」と書かれています。
なので、同じ会社の中で「Aさんは今年が2回目だからまだ使える」「Bさんは3回目だから外すしかない」ということが同時に起こります。
制度が始まった令和5年度(2023年度)から続けて同じ人に使っている場合は、すでに上限に届いている可能性があります。
去年と同じつもりで証明書を用意しても通らないことがあるので、名前ごとに、去年その人の証明を出したかどうかを確認してください。
基本給アップや恒常的な手当は一時的と認められない
一時的な収入増加として認められるのは、人手不足による労働時間の延長など、そのときだけの事情によるものです。
基本給が上がった場合や、恒常的な手当が新設された場合など、今後も引き続き収入が増えることが確実な場合は、一時的な収入増加とは認められません。
繁忙期にシフトを増やしたので今年だけ超えた、というケースが本来の想定です。
判断が微妙なケースは、年金事務所か顧問社労士に確認してください。
3年連続で超えたら扶養を外すしかない
同じ被扶養者について、一時的に収入が増加している状態が3年連続した場合は、扶養解除の手続きが必要になります。
会社が判断できる余地はありません。
継続的に130万円を超える見込みの場合も、同じく扶養から外します。
手取りが減る話を社員にどう切り出すか
扶養から外れるという話は、社員にとっては手取りが減る話です。
伝える側としては、いちばん気が重い連絡だと思います。
私が実際に伝えたときは、思っていたよりあっさりでした。
社員の配偶者がネイリストとして個人で働きはじめていて、話を聞いたら月20万円ほど稼ぐようになっていたケースです。
年に直すと240万円くらいなので、130万円を大きく超えていました。
金額がはっきりしていたので、迷う場面がありませんでした。
社員本人の反応も「仕方ない」という受け止めで、むしろ「忘れていてすみません」と謝られたくらいです。
ただ、これは金額が明確だったから言えることです。
自営業の収入は、年間の総収入から必要経費を引いた額で見ます。
月10万円前後で必要経費もある、というような微妙な金額だと、会社が自分で判断できません。
必要経費として引けるかどうかは、社会通念上その所得を得るために必要な経費かどうかで決まるとされていますが、線引きは会社が決められるものではありません。
そういうときは、顧問社労士か年金事務所に確認してください。
「扶養から外れます」と伝えるのは、正直いちばん気が重い連絡でした。でも実際に言ってみると、社員のほうが先に「すみません」と言ってくれたんです。身構えすぎていたのは私のほうでした。
伝えるときは、次の4つを先に言うと話が短く済みます。
①会社が決めたことではなく、健康保険の制度で決まっていること
②いつから扶養を外れるのか(日付で伝える)
③国民健康保険と国民年金の手続きは、ご本人が役所でやること
④家族手当が止まる場合は、いつの給与から変わるのか
①を先に言わないと、会社が勝手に外したように受け取られます。
④は特に大事で、給与明細を見てから聞かれるより、先に日付で伝えたほうがもめません。
手続きはリストの「変更なし」に☑して証明書を添付する
事業主証明を使う場合の書き方は、被扶養者状況リストの「変更なし」に☑をして、証明書を添付する形です。
使うのは『被扶養者の収入確認に当たっての「一時的な収入変動」に係る事業主の証明書』という様式で、協会けんぽのホームページからダウンロードできます。
被扶養者資格再確認で添付書類が必要になるのは、このケースだけです。
被扶養者の収入基準は今3つ動いている
被扶養者の収入基準は、令和7年(2025年)から令和8年(2026年)にかけて3つ変わります。
| 変更 | 内容 | 時期 |
|---|---|---|
| 若年層の上限 | 19歳以上23歳未満(配偶者を除く)は130万円→150万円未満 | 令和7年10月1日〜 |
| 判定のしかた | 労働契約の内容に基づく年間収入見込額で判定 | 令和8年4月1日〜 |
| 106万円の壁 | 月額賃金8.8万円以上の要件を撤廃(週20時間以上は残る) | 令和8年10月施行の見込み |
①19歳以上23歳未満は150万円未満に上がった
扶養認定日が令和7年(2025年)10月1日以降で、認定を受ける人が19歳以上23歳未満の場合、収入要件が130万円未満から150万円未満になりました。
被保険者の配偶者は対象外です。
年齢は、扶養認定日が属する年の12月31日時点で判定します。
大学生の子どもをアルバイト収入で扶養から外していた会社は、ここが変わっています。
②令和8年4月から労働契約の年間見込額で判定する
令和8年(2026年)4月1日以降は、労働条件通知書などの労働契約の内容に記載された賃金から見込まれる年間収入で判定する取り扱いが加わります。
これまでの実績ベースの年収では基準額を超えていても、労働契約の段階で基準額を超えていなければ、被扶養者として認定できる可能性が出てきます。
対象になるのは令和8年(2026年)4月1日以降に新しく扶養認定を受ける人で、この取り扱いを使うには2つの条件があります。
給与以外の収入が見込まれないこと、そして届出のときに労働条件通知書などの書類と、本人の「給与収入のみである」という申立てを添えることです。
申立ては届出の様式に記入欄があるので、別の紙を用意する必要はありません。
総務側から見ると、労働条件通知書や雇用契約書がきちんと整っていることが前提になります。
口約束のままシフトを回している会社は、そこから直す必要があります。
③106万円の壁の賃金要件は撤廃される見込み
短時間労働者が社会保険に入る要件のうち、所定内賃金が月額8.8万円以上という賃金要件は撤廃される方向です。
最低賃金が上がったことで、週20時間以上働けば自動的にこの金額を超えるようになったためです。
令和7年(2025年)の年金制度改正法では、令和7年6月から3年以内に撤廃するとされています。
令和8年(2026年)10月の施行が見込まれていますが、厚生労働省が施行日を明記したページは確認できていないので、日付は見込みとして扱ってください。
撤廃されても、週20時間以上という要件は残ります。
判断に迷う細かいところは年金事務所か社労士へ
被扶養者の収入判定には、調べても答えが出ないところがあります。
自営業の必要経費としてどこまで引けるのかは、社会通念上その所得を得るために必要な経費かどうかで判断されるとしか書かれていません。
こういうものは、会社が調べて断定するとあとで困ります。
19歳から23歳は150万円で、来年からは契約書で見て、106万円の壁も変わるかもしれない…。毎年どこかが動いていて、正直もう追いきれません。
判断に迷ったときの相談先は、管轄の年金事務所か顧問社労士です。
聞くのは手間ですが、間違えて扶養を外したり残したりするほうが、あとの手戻りがずっと大きくなります。
被扶養者資格再確認を提出しなかったらどうなる?
被扶養者資格再確認を提出しなかった場合の罰則は、公式には確認できませんでした。
罰則があるという説明は公式に確認できない
提出しないと罰則がある、と書いている解説を見かけることがあります。
協会けんぽの公式ページとFAQを確認しましたが、罰則の定めについての記載は見つけられませんでした。
なので、この記事では罰則があるとは書きません。
分からなかったことは分からなかったまま書いておきます。
期限を過ぎると後日勧奨が来る場合がある
協会けんぽのFAQに書かれているのは、期限までに提出がない場合は後日、勧奨を行う場合があります、というところまでです。
督促の連絡が来る、というくらいの理解でいいと思います。
ただし、扶養から外れている人をそのままにしておくと、協会けんぽが負担する納付金が過大に計算されて、結果的に会社と社員の保険料負担が増えることになります。
罰則がないから出さなくていい、という話ではありません。
期限に間に合わないときは支部に連絡する
一部の社員の確認が終わらない場合でも、確認できた分だけを先に出すことはできません。
全対象者の確認を終えたうえで提出することになっています。
期限を過ぎてしまった場合は、すみやかに提出してください。
黙って遅れるより、協会けんぽの都道府県支部に一本連絡を入れておくほうが、あとの督促が穏やかになります。
被扶養者資格再確認のよくある質問
被扶養者資格再確認でよく聞かれるのは、この6つです。
Q. すでに扶養を外す届出をしたのにリストに載っています
被扶養者状況リストは基準日時点のデータで印刷されるため、その直前に出した届出は反映されません。
「日本年金機構へ届出済」に☑をして、届出日を記入してください。
届出から数か月たっているのに載っている場合は、管轄の年金事務所に確認してください。
Q. 結果の通知は来ますか?
被扶養者状況リストを提出しても、結果通知は送られてきません。
ただし被扶養者調書兼異動届(解除用)を出した場合は、日本年金機構から被扶養者(異動)決定通知書が届きます。
Q. 退職した社員がリストに載っています
資格喪失届の提出が済んでいるかを確認してください。
まだの場合は日本年金機構へ資格喪失届を出したうえで、リストは「日本年金機構へ届出済」に☑をして届出日を書きます。
記入時点では在職していて、提出時点で退職している場合も「届出済」に☑をします。
記入時点でも提出時点でも在職していて、退職予定なだけの場合は「変更なし」に☑をします。
Q. リストをなくしてしまいました
協会けんぽに連絡すれば再送してもらえます。
封筒に案内されている専用のコールセンター、または加入している都道府県支部に連絡してください。
Q. 健康保険組合の場合も同じですか?
健康保険組合は、時期も呼び方も必要書類も組合ごとに違います。
自社の組合から届く案内を確認してください。
Q. 扶養を外したら健康保険料は下がりますか?
協会けんぽの健康保険料は、扶養している家族の人数では変わりません。
保険料は標準報酬月額で決まるので、扶養を外しても社員本人の保険料は同じです。
社員から聞かれることが多いところなので、先に伝えておくと誤解が減ります。
被扶養者が多い会社ほど、リストと社内の台帳を突き合わせる作業だけで数日かかります。
労務システムを入れたときに実際に減った作業と減らなかった作業を書いてあるので、この機会に検討するなら参考になると思います。
中小の総務人事の私が実感した3つの効果と注意点-160x90.jpg)
まとめ
被扶養者資格再確認のポイントを整理します。
①18歳未満はもともと対象外で、令和7年度からはさらに3類型に絞られた
②対象者がいない会社には被扶養者状況リストが届かない
③令和8年度は2026年10月26日発送・12月11日提出期限の予定(公式サイトで最新情報を確認する)
④被扶養者状況リストは郵送のみで電子申請では提出できない
⑤扶養を外したら国民年金3号の種別変更を本人に案内する
⑥年収の壁の事業主証明は同じ人に連続2回まで。3回目は扶養を外すことになる
被扶養者資格再確認でいちばん時間を取られるのは、リストを書くことではなく、返したあとの手続きです。
決定通知書を待つ時間も、社員が役所へ行く手間も、年末調整と全部同じ時期に重なります。
だからこそ、封筒が届かない年は本当に何もしなくていいですし、届いた年は最初の1週間で社員に聞いてしまうのが結局いちばんラクでした。
ぜひ、参考にしてみてください!

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