※この記事はプロモーションを含みます
そろそろインフルエンザの季節ですが、会社として何かやったほうがいいんでしょうか?今まで何となく個人任せになっています…。
毎年秋になると、社内でちらほら出てくるのが「今年、インフルエンザの予防接種ってどうするんですか?」という声です。
総務人事になって最初の秋、私も社員さんからこの質問をされて、うまく答えられませんでした。
会社として補助を出すのか、案内だけにするのか、そもそも何をどこまでやればいいのか、調べ始めると意外とわからないことだらけなんですよね。
この記事では、会社のインフルエンザ予防接種で総務人事がやることを、準備の時間順に整理しました。
- 会社としてインフルエンザ予防接種の補助を検討している
- 費用補助が給与扱い(課税)にならないか不安
- 集団接種や社内案内の段取りを知りたい
- 中小企業でひとり(少人数)総務人事をしている
会社のインフルエンザ予防接種は義務?
最初に結論から言うと、会社にインフルエンザ予防接種を実施する義務はありません。
毎年必ずやる健康診断と違って、法律上の実施義務がない「任意」の取り組みです。
接種するかどうかは本人の自由で、会社が強制することもできません。
それでも多くの会社が取り組むのは、社員が数日単位で休むインフルエンザの欠勤リスクを減らせるうえ、1人数千円でできる「コスパのいい福利厚生」だからです。
時期の目安も押さえておきましょう。
ワクチンは接種してから効果が出るまで約2週間かかり、流行が本格化するのは例年12月以降です。
そのため10月〜12月中旬までに接種を終えるスケジュールが定番です。
とはいえ、私の会社では10月下旬までに打ち終わるようにスケジュール調整しています。
インフルエンザそのものの基礎情報は、インフルエンザ総合ページ(厚生労働省)にまとまっています。
会社のインフルエンザ予防接種の対応は3パターン
会社の対応は、大きく分けて次の3パターンです。
| 対応パターン | やり方 | 向いている会社 |
|---|---|---|
| ①費用補助 | 各自が病院で接種して領収書で精算 | いちばん手軽で中小企業の定番 |
| ②集団接種 | 医療機関の出張接種などを会社で実施 | 人数が多い・勤務中に外出しづらい職場 |
| ③案内のみ | 補助はしないが接種をすすめる案内を出す | 予算が取れない会社 |
③の「案内だけ」でも、接種のきっかけづくりとしてちゃんと意味があります。
無理に背伸びせず、自社の予算と人数に合うパターンを選べばOKです。
うちは②の集団接種までは無理そうですが、①の領収書精算ならできそうです!
インフルエンザ予防接種で総務人事がやること5つ
ここからは、実際の準備を時間順に5つに整理します。
上から順に進めればOKです。
①加入している健康保険の補助を確認する(8月〜9月)
意外と知られていないのですが、会社が入っている健康保険によっては、インフルエンザ予防接種の補助制度があります。
健康保険組合(〇〇健保組合)に入っている会社なら、1回1,000〜2,300円程度の補助が出るケースが多いです。
一方、中小企業に多い協会けんぽには、原則としてインフルエンザの接種補助はありません。
まずは自社の健康保険の名前を確認して、公式サイトで「インフルエンザ 補助」と調べてみましょう。
健保の補助があるなら、会社の補助と合わせて「社員の自己負担がいくらになるか」を整理しておくと、次のステップの相談がスムーズです。
②会社の方針と補助額を決める(9月)
社長や上司に相談して、補助をするかどうか・いくら補助するかを決めます。
接種費用の相場は1回3,000〜5,000円程度で、会社の補助額は「1,000〜3,000円」や「全額」などさまざまです。
ここで絶対に外せないポイントがひとつあります。
補助の対象は「全従業員」にすることです。
一部の人だけを対象にすると、補助が給与扱い(課税)になるおそれがあるからです(詳しくは⑤で解説します)。
社長への相談は「人数 × 補助額 = 予算」の形で持っていくと話が早いですよ。
ちなみに私の会社では、補助額を1回3,500円にしています!
③接種方法を決めて手配する(9月〜10月頭)
費用補助方式なら、近隣の医療機関の予約方法や料金を軽く調べて、案内に載せられるようにしておきます。
集団接種方式なら、産業医や出張接種をやっている医療機関・サービスに早めに相談します。
10月の予約枠はすぐ埋まるので、集団接種をやるなら9月中の手配が安心です。
集団接種の場合は、会場(会議室など)の確保・日程調整・問診票の事前配布までが総務人事の段取りです。
④社内案内を出す(10月頭)
方針が決まったら、社内に案内を出します。
そのまま使える文例を置いておきます。
件名:インフルエンザ予防接種 費用補助のお知らせ
今年度もインフルエンザ予防接種の費用補助を行います。
・対象:全従業員(雇用形態を問わず)
・補助額:1回につき上限◯◯円
・対象期間:10月1日〜12月27日に接種した分
・申請方法:領収書(宛名はご自身の氏名)を総務人事までご提出ください
・接種は任意です。
ご不明な点は総務人事までお気軽にお問い合わせください。
案内で大事なのは、接種が任意であることを必ず書くことです。
体質やアレルギーで接種できない人もいるので、「打たないの?」という空気(同調圧力)にならない書き方を心がけましょう。
⑤費用精算と経理処理をする(10月〜12月)
接種が始まったら、領収書を回収して精算します。
ここで税金の大事な話をひとつ。
インフルエンザ予防接種の補助は、全従業員を対象にしていて金額が常識の範囲内なら「福利厚生費」として処理でき、給与課税は不要とされています。
逆に、役員や一部の人だけに補助すると、給与扱い(課税)になるおそれがあります。
②で「対象は全従業員」とお伝えしたのは、このためです。
処理に迷ったら、自己判断せずに経理担当や顧問税理士に確認しておくと安心です。
私の会社では、領収書の宛名が「上様」だと精算できないルールなので、案内に「宛名はご自身の氏名で」と一言入れています。これだけで差し戻しがぐっと減りますよ。
インフルエンザ対策は衛生管理者の仕事でもある
従業員が50人以上の事業場では、衛生管理者の選任が義務になっています。
インフルエンザをはじめとする感染症対策や社員の健康管理は、まさに衛生管理者の領域です。
健康管理まわりの仕事を任されることが多い総務人事にとって、持っておいて損のない資格です。

スキマ時間で勉強するなら、スマホで学べる月額制のオンスク.JPが手軽です。
インフルエンザ予防接種のよくある質問
Q. パートやアルバイトも補助の対象にすべき?
対象にするのがおすすめです。
税務上、全従業員を対象にしていれば福利厚生費として非課税で処理できますが、正社員だけに限定すると給与扱い(課税)になるリスクが出てきます。
これは、福利厚生費が「全員が公平に利用できること」を前提にしているためです(健康診断の費用が非課税になるのと同じ考え方です)。
雇用形態を問わず対象にしておくのが、公平でいちばん安全です。
Q. 社員の家族の分も補助していい?
家族の分まで補助してもらえると、社員としては本当に助かりますよね。
実際に家族の分も補助している会社もあります。
ただ税務上は、家族の接種費用を会社が負担すると給与課税の対象になりやすいので、非課税で処理したいなら「従業員本人の分だけ」に絞るのが無難です。
もし家族の分も出したい場合は、課税の扱いになる可能性を経理担当や顧問税理士に確認したうえで決めると安心です。
Q. 打ちたくない人に接種を強制できる?
強制はできません。
予防接種はあくまで本人の意思が前提で、体質やアレルギーで打てない人もいます。
案内には必ず「任意」と明記して、打たない人が肩身のせまい思いをしないよう配慮しましょう。
Q. 領収書をなくした人や、すでに接種済みの人はどうする?
領収書がないと精算できないケースが多いので、案内の時点で「領収書は必ず保管してください」と伝えておくと安心です。
案内を出す前にすでに接種した人も、対象期間内なら補助してあげると不公平感が出ません。
まとめ
インフルエンザ予防接種で総務人事がやることを、時間順にもう一度まとめます。
①加入している健康保険の補助を確認する(8月〜9月)
②会社の方針と補助額を決める(9月)
③接種方法を決めて手配する(9月〜10月頭)
④社内案内を出す(10月頭・任意であることを明記)
⑤費用精算と経理処理をする(10月〜12月・全員対象なら福利厚生費)
インフルエンザ対応は、やらなくても怒られないけれど、やると社員に確実に喜ばれる数少ない仕事です。
1人数千円の補助で「うちの会社、ちゃんとしてるな」と思ってもらえるなら、総務人事としてはやらない手はないと思います。
季節の健康管理まわりは、こちらの記事もあわせてどうぞ。


※この記事の制度・税金の扱いは執筆時点の情報です。最新の情報は厚生労働省や加入している健康保険のサイトでご確認ください。

コメント